ブラックオーダーは3つのセクトから成る犯罪集団だ。
それぞれのセクトは暗殺技術鍛錬、究極魔導研究、そして盗賊技術修練を目的としている。
盗賊セクトたる虎爪セクトの連中は、そのスピードに圧倒されるが比較的相手をしやすい集団といえる。
黒盟郭を探索する際、内部情報を得るのに余計な苦労をしたくなければ虎爪を狙うのが良いわけだ。
といっても、連中も百戦錬磨の盗賊集団だ。
一筋縄で行くものではない。
苦労の末、マスターシーフの一団を斃すことに成功した時、一つ妙な品を見つけた。
小さな小箱だ。調べると・・・
[依頼]
どうやら、盗品と思しき物品を発見しました。
正当な持ち主に届けますか?
盗品。
さすがに盗賊集団である。
おそらく、仕事をしてきたばかりなのだろう。
そこに俺様と鉢合わせするとは、不運な連中だ。
義に厚い俺様は早速、持ち主に返却しようと品物を調べ持ち主を特定しようとした。
・・・持ち主の名前はアリエル[Arielle]であることはすぐに解った。
品物の一つに名前が書いてある。下手な字だ。
他に手がかりがないか調べるが、それ以上は何も解らなかった。
これではこの広いソーサリアのドコにいるか解らぬ持ち主へ届けるなどできるはずもない。
持ち主への返却を思いとどまりました。
仕方なく品物を廃棄しようとするが、、、捨てられない。
はずみで品が飛び散らぬように入れたカバンにピッタリ付いて離れないのだ。
何をどうやっても、その箱をカバンから出すことができなかった。
何かの呪いなのだろうか。
大変困った事になった。
このカバンは、尊敬するかつての大冒険家、たった10人で黒幽霊団を壊滅したという
ゼロゼロチームのサイン入り限定販売品003フランソワーズ等身大フィギュア付きの貴重なものだ。
黒つながりの悪の組織、黒盟郭殲滅をねらう俺様にとっては神様のような人たちの貴重品だ。
いやフィギュアが欲しかったわけではないぞ。
そこんとこ間違えないように。
フランソワーズの慈母に満ちた眼差しに包まれながらの眠りは大変安らげる・・・
いや、だから、そういうことではない。
このアリエルからの盗品だ。
これは、、、なんとしても、、、
持ち主とその所在地を探しださなければ。
ところでその名前・・・アリエル・・・?
ドコかで聞いたことがあるような。
人魚姫?いや、それはアバタールの故郷・・・ソーサリアに来てから、ドコかで・・・
・・・そうだ。
こういう呪いというかイタズラをするアホ妖精の存在を思い出した。
そうだ、そいつがアリエルと言う名前だったような気がする。
イルシェナーだったかフェルッカだったか、泉だか神殿だかの近くでオモチャ拾いをやらされた記憶がある。
なにがキラキラ飾り[arielle's Bauble]だ。
自分で隠したなら自分で拾え!
わざわざ他人を魅了すんな!
ああ思い出してきたぞ。
モンデイン宝珠が砕けるずっと前から、エルフの帰還まで隠れんぼしてたら、
トラメル発見があってそのトラメル鏡像がCODEX帰還大変動アビス沈下に巻き込まれて、
イルシェナーに流されたとかいうバカ妖精!
半分怒りに包まれ、かつて悪夢のオモチャ拾いでからかわれた現場に向かうと、
やはり今でもそこで踊ってやがった。
キラキラ★キラキラ☆言いながら(怒
おお!これは。
確かに私の物です。
よく届けてくれました。
ありがとう。
以外にも、素直に礼を言うとは。
なんかもっとイタズラな印象があったのだが・・・ん?少し視界がゆれ・・・
・・・気がつくと魅了の魔法にかかり、オモチャ拾いをヤッていたのはナイショだ(怒